自閉症などの発達障害の子の中には、睡眠障害も併発している子が多くいます。
わが家のペン太(現在5歳)も、1歳を過ぎた頃からとにかく寝ない子でわたしも夫も毎日寝不足との戦いでした。
毎日が本当に辛かったです…
今回は、ペン太の睡眠障害が改善したお話を紹介します。
・睡眠障害が改善した一番の方法は服薬であった
・睡眠障害に効果的な方法と、効果がなかった方法がある
・睡眠記録を取ってみると、寝ない理由が見えてくる
睡眠障害が改善した方法
- お薬を飲み始めた
- 早い時期からエアコンを使用する
- 冷感仕様のベットシーツを利用
- 加重ブランケットを利用
- 朝日の光を入れない
- 外で遊ぶ時間を増やす
- 背中や足のマッサージをする
- 生活リズムを整える
お薬を飲み始めた
まず、結論から先にお話すると、一番効果があった方法は服薬でした。
1歳から児童精神科を受診していたペン太。受診当初から全然寝なかったので、早い段階から医師に服薬を勧められた気がします。当初のわたしは薬を使うことに抵抗があり、一歩踏み出せませんでした。
こんな小さい子に薬なんて…
しかし、いつまで経ってもペン太は寝ることがなく、夫もわたしも睡眠不足で毎日疲労困憊。もう『こんな小さい子』とか言っている場合ではない。とにかく藁にでもすがりたい。
そんな気持ちから、2歳から睡眠導入剤のお薬を飲み始めることにしました。
【はじめて処方されたお薬】
・メラトベル(寝付きをよくする薬)
服薬をはじめた日、あっさりと眠りについてくれたことに感動。久々に夫もわたしもゆっくり眠れたことをよく覚えています。服薬は決して悪いことではなく、上手に頼ってみていいのだとそのとき実感しました。
お薬には抵抗があったけど、もっと早く使ってみればよかったな~
しかし、2~3歳頃は、服薬をしても毎日ぐっすり寝てくれるわけではありませんでした。寝てくれる日の方が多くなったのは確かですが、寝てくれない日もちょこちょこあり💦結局は振り回される日々。
少しでもペン太が寝てくれる方法はないか、色々なことを試し、アイテムも利用してみました。今回は、その中でも効果があった方法、効果がなかった方法を、ご紹介します。
早い時期からエアコンと扇風機を使用する
環境の変化に影響を受けやすいペン太。気温、湿度、天候、音、光、など、影響を受けやすいものにはとにかく気を配り、ペン太が快適に眠れる空間作りをするようにしています。
そんな中でもペン太は『暑さ』が大の苦手。毎年、梅雨から9月頃までは、多動が酷くなり荒れる日が多くなります(>_<)なので、ちょっと暑くなってきたかなと思ったらすぐにエアコンや扇風機で寝室の温度を下げます。
電気代が気になるところではありますが、安眠のためには仕方が無いと割り切っています。寒い位の室温にし、布団をかぶって寝るのが好きなようです。ちょっと贅沢ですよね(^^;)
冷感仕様のベットシーツを利用
こちらも、暑さ対策です。
冷たくてひんやりして気持ちが良いのか、ペン太は冷たいシーツがお気に入り。枕カバーも冷感仕様のものをつけています。
加重ブランケットを利用
加重ブランケットはご存じですか?
見た目は普通のブランケットですが、重みがあり、持つとズシンと重量感があります。狭い隙間や空間に挟まれることが好きなペン太は、加重ブランケットの重みが安心できるようです。
これを掛けて寝ると、ペン太は大人しくくるまれています。
こちらはハーフサイズのものですが、ペン太も大きくなってきたので普通のサイズの購入を検討中です。眠るとき以外に、椅子に座るときの膝掛けとして使うと離席が少なかったり、色々と使い道がありますよ。
朝日の光を入れない
ベッドのすぐ真上に窓があり、隙間から朝日が入ってきます。その光の刺激で起きてしまわないように、窓枠にタオルを敷いて光が入ってこないようにしています。
外で遊ぶ時間を増やす
雨が続き、室内遊びばかりになるとわかりやすく寝なくなるペン太。室内では体力が発散できないのでしょうね(^^;)
ヘルパーさんを利用したりして、できるだけ毎日外に連れ出します。外遊びをした日とそうでない日は眠りの深さが全然違いますね。
背中や足のマッサージをする
なかなか眠れずベッドの上で飛び跳ねて落ち着かないときは、少し強めにマッサージをしてあげています。ペン太は足の裏のマッサージが好きで、やっている間はニコニコ嬉しそう。そのまま気持ちよさそうに寝入ることも。
ペン太は肌からの感覚を受け取りにくい子(感覚鈍磨)なので、結構強めにやってあげるのがポイントです。
生活リズムを整える
環境を整えること以上に、生活リズムが崩れないように毎日気を配っています。ルーティーンになっていることは理解しやすく、自分からも行動することができるペン太。
自閉っ子にとって、【変わらない毎日の流れ】で過ごすことが、安心に繋がります。なので、毎日同じ時間に起こし、同じ時間に布団に入り、できるだけ食事の時間も毎日同じにするように。(これが結構大変なのですが…)
また、寝る前のルーティーンも大事にしています。
お風呂→薬を飲む→歯磨きをする→(おもちゃお片付け)→最近は兄しろくまのおんぶで寝室へ
このように決まった行動で、ペン太は自分で『寝る時間だ』と理解することができ、睡眠モードに入ることができるのです。
↑↑もう眠くて寝室に行きたいので、しろくまにおんぶしてもらうのを待っているところ(^^;)
睡眠障害に効果がなかった方法
寝る前にバナナを食べる
大食いで食いしん坊のペン太。夕食は18時頃に食べます。もしかして朝早く起きるのはお腹が空くからではないか?と考え、寝る前にバナナをあげてみました。
ペン太はとても喜びましたが、寝る前に食事はあまり身体によくないなぁと💦罪悪感。
結果、特に効果はなかったのでやめました。やめるときに、しばらく『バナナないの!?』と怒っていましたけどね(^^;)
簡易プラネタリウム
寝るときに部屋を暗くし、プラネタリウムをやってみました。ゆらゆらした光でウトウト眠くなるかなと思いましたが、逆に興奮してしまい、早々にやめました。
兄のしろくまはとても楽しんでいましたよ!睡眠と関係なければ、おすすめです☆
ペン太の睡眠事情
1歳頃から始まった地獄の日々
産まれたばかりのペン太は、今では信じられませんが、とてもよく眠る赤ちゃんでした。昼も夜もとにかく寝る、どこに連れてっても寝るてくれる、めちゃくちゃ良い子で大変ありがたかったです(^^)
しかし、1歳になったくらいから少しずつ寝付きが悪い日が続くように…。身体も大きくなってきたから体力もついて、眠くならないだけなのかと、当時は深く考えていなかったのですが、今思うとそれが地獄の始まりでした(>_<)
1歳の誕生日を迎え、保育園に入園したペン太。
わたしも仕事に復帰し、バタバタな生活を送っていたのですが、その頃から全然寝てくれなくなったのです。
21時に布団に入るのですが、そこから寝付くまでに2時間。
やっと寝たと思ったら2時頃起床。目がギラギラのハイテンションで深夜に2時間程大はしゃぎ。
早朝に再び寝る、という生活。
わたしも夫も細切れ睡眠が続き、寝不足でイライラもするし、辛い時期でした。夜中に起きてしまっても大人しく布団でゴロゴロしていてくれたらまだマシなのですが、深夜の超ハイテンションなペン太は、当時は悪魔に見えましたね。
寝不足はよくないです。心身共にやられます。
当時は、夫と交代で別の部屋で寝て、共倒れしないように交代でがんばりました。それでもキツかった。。
ぐっすり寝てくれる日が増えた
薬を飲み始めたばかりの頃は、寝ない日も多々あり、担当医師と相談しながら薬の量を調整したり、別の薬を足してみたりと、病院へは頻繁に相談に通いました。また、環境を整えたり、色々なアイテムを試したり、生活リズムを整えたりしてきました。
そのおかげで、現在5歳のペン太は、2~3歳の一番寝なかったときと比べるとよく寝てくれるようになっています。だいたい21時に寝に行き6時くらいまでぐっすり寝てくれることが多いです。
ほんとにほんとにありがたい。。
服薬をはじめて3年経ちました。少しずつ時間をかけて改善していったという感じです。
ぐっすり朝まで寝てくれる確率は8割くらいでしょうか。残り2割、あまり寝てくれない日があるのも事実です。
まとめ
記録をとって、分析しよう
薬を飲んでいても、睡眠障害が完治することは難しいのかなと思います。そうなると、うまく付き合っていくしかないですね。
わたしはペン太の睡眠の様子を毎日記録に取り、原因を分析しています。子どもによって、寝てくれない原因は様々だと思います。どんな状況だと寝ないのか、記録をとってみると新たな発見があるかもしれませんよ!
↑↑自分でExcelでシートを作り、毎日記録しています。もう2年ほど続けています。
記録をもとに以下のように分析しました。
【記録からわかったこと】
- 寒い時期はよく寝てくれて、夏場に崩れてくる
- 台風が近づいているときや、雨の日は睡眠が崩れやすい
- 外遊びができない日や、思うように身体を発散できないと崩れやすい
- 土日に崩れる日が多い
これをもとに分析をしています。
【分析結果】
・暑さや湿気が関係している
・天気や気圧が関係している
・外に出て身体を動かすことが良い眠りにつながる
・生活リズムが影響する
記録をとること、おすすめです💡
年齢が上がると落ち着くことが多い
睡眠障害の子を持つ親御さんは本当に大変な思いを過ごしていると思います。わたしの勤める療育センターにも睡眠のことで悩んでいる方がたくさんいて、みなさんとても苦労されています。夜眠れないというのは、体力的にも精神的にも辛いですよね。
ひとつ言えるのは、1~4歳くらいの幼児期がピークであり、学童期になると落ち着いてくる子が結構多いということです。
ペン太の場合も、小さい頃は夜中に起きてしまうと部屋を抜け出したり、ぴょんぴょん大暴れだったり、夜中に運動会が繰り広げられていましたが、最近は起きてしまっても、一応は大人しくベッドの上にいてくれるようになりました。
大人しくしていてくれるだけでも大分違います。こういった精神面で成長してくれると、付き合う方は楽になってくるかと思います。
頼れるものは頼り、色々と試してみて、まわりにたくさん相談してみてくださいね。少しでも睡眠障害が改善されますように🙏
お読みくださってありがとうございました。