発語なし、超多動、知的障害あり、睡眠障害あり
そんな自閉症の息子ペン太を、療育センターで働くママが試行錯誤しながら育てています🌱
可愛いけれど、大変すぎる毎日です💦
お兄ちゃんのしろくまは、優しすぎる繊細ボーイ👦
こんにちは。やむやむです☺
療育に通っていると、親子療育や勉強会、お話会、面談などなど、親の出番がたくさんありますよね💦どんどん『療育』に詳しくなっていくママさんたち(^^;) 年々パパさんの参加率も高くなってきていますが、やはり平日の開催だとママさんだけの参加になることが多いですね。
我が家の場合も、わたしが専門的な仕事をしているということもあり、夫はペン太の療育のことに関しては完全にわたしにお任せ状態。夫もペン太と遊んだり面倒をよく見てくれるので、療育のことを勉強してくれたら、もっと心強いのに…と密かに思っていたりします💦
なので、夫に向けて療育のことを『知って欲しい!』を順番に記事にまとめていこうと思っています☆
第一弾は、療育界ではよく耳にする『感覚統合(かんかくとうごう)』のお話です。
- 口にものを入れる
- 高いところから飛び降りる
- 集中できない
- じっとしていられない
- 力加減ができない
↑↑ペン太の主な問題行動ですが、発達に課題のある子どもさんたちにもあるあるな行動ですよね。
こうした行動は、本人もやりたくてやっている訳でもなく、悪気があってやっている訳でもないのです。『感覚統合』のお話を聞くと、こういった問題行動がなぜ起こるのか『なるほど💡』とわかっていただけるはず。
よろしければお付き合いくださいませm(_ _)m
・『感覚』の感じ方は、人それぞれ
・『感覚統合』がうまくいかないと、不適切な行動に繋がりやすい
・『感覚』を育てるために、感覚遊びはとても大切である
・まわりの環境を整えてあげることで、子どもが安心して生活できる
『感覚』の感じ方は、『行動』に影響を与える
感覚ってなに?
みなさん、『感覚』と聞いて何を思い浮かべますか?
【感覚】とは、目、耳、鼻、口、肌から受ける刺激のことです。
【感覚】は、生活をしていると絶えず身体の中に入ってきて、【環境の情報】として脳に取り込まれます。
例えば…
環境の情報を、脳が処理をしてくれて、そのおかげでわたしたちは適切な行動ができているのです。この処理をしてくれる働きのことを【感覚統合(とうごう)】と言います。
しかし、脳で【感覚】の処理がうまくいかないこともあります。うまくいかないと、環境の情報が不安定になってしてしまいます。
刺激をうまく受け取れないと、不適切な行動につながりやすく、日常生活での不便さがでてきてしまうのです。
発達に課題のある子は、刺激をうまく受け取れない子が多いと言われているよ
『感覚』の種類
感覚の種類は、五感と呼ばれる視覚、聴覚、臭覚、触覚、味覚の他に、
【前庭覚】…揺れ、スピード、傾き、重力を感じる感覚
【固有受容覚】…筋肉や関節などの動きから情報を感じる感覚
があります。
感覚は、発達の基礎となっていています。土台ができていないと、【感覚】は発達していきません。
【感覚】は、脳の栄養素と言われているよ!
【感覚】をしっかり育てることが、コミュニケーションや運動面での成長にもつながるんだよ
『感覚統合』がうまくいかないと、どんなことが起こるの?
【統合】がうまくいかない=独特な感じ方が生じる
例 | 感覚過敏(刺激を受けやすい) | 感覚鈍磨(刺激を受けにくい) |
---|---|---|
触覚 | ・手が汚れることを嫌がる ・服の素材やタグが気になる | ・スキンシップを求める ・寒さ暑さがわからない |
聴覚 | ・特定の音が不快 | ・音が聞き取りにくい ・呼ばれても気づかない |
視覚 | ・太陽の光をまぶしがる | ・他のものが気になり注目できない |
味覚 | ・偏食 | ・異物を口に入れる |
臭覚 | ・特定の匂いを嫌がる | ・匂いがわからない |
前庭覚 | ・乗り物酔いしやすい ・高いところが怖い | ・姿勢の保持が苦手 ・ぐるぐる回ったり揺れが好き |
固有受容覚 | ・身体に圧をかけられることが怖い | ・力加減が難しい ・物を落としたりこぼしたりする |
このように、感覚過敏(かびん)や感覚鈍磨(どんま)があると日常生活の中で不便さがあったり、不適切な行動に繋がりやすくなります。
ちなみに、同じ人でも、『聴覚は過敏だけど、触覚は鈍麻』というように、両方を合わせもつことも多くあります💡
【感覚】って、人に伝えることが難しいから、辛いことや不便さが周りに理解してもらえないことがあるよね💦
うちの子どもたちの場合…
★自閉っ子ペン太 → 感覚鈍磨
★繊細な兄しろくま → 感覚過敏
2人とも、とってもわかりやすい鈍麻さと、過敏さです(^^;)
『感覚』を発達させるためには、何をしたらいい?
作業療法士による感覚統合療法
感覚のアンバランスさは人それぞれです。なので、個々によってアプローチの仕方が変わっていきます。
専門的なアプローチとして、作業療法士さんによる『感覚統合療法』が受けられるといいのですが、専門士さんも少なく、難しい場合が多いかと思います。
ペン太も、作業療法士さんの訓練は受けられなかったので(マンパワー的に)、変わりに民間のビジョントレーニングを月に2回取り入れています。
ビジョントレーニングは感覚統合を目的としているわけではありませんが、ペン太の通うところは【感覚】を意識した訓練をあそびながら取り入れてくれています。
専門的な訓練は受けることが難しそう…
大丈夫です!専門的な知識がなくても、『遊び』の中で感覚を育てていくことはできます!
感覚遊び
「感覚的な遊び」の例として以下のような活動があります。
◆触覚遊び…砂や水、粘土、泡など様々な手触りを体験しながら遊ぶことで、触覚を刺激し、物質の感触を学びます。
◆聴覚遊び…様々な音や音楽を聞く、楽器を使ってみることで、聴覚を刺激します。
◆身体を使った遊び…例えばトランポリン、ブランコ、バランスボールなどを使った遊びがあります。自分の身体の位置や動きを感じる経験をします。
ちなみに、療育現場では、その子がどんなものに過敏さや鈍麻があり、何が困っているかを分析し、『何が苦手なのか』を考えてアプローチしています。
粘土をやったり、トランポリンをやったり、散歩に行ったりと、端から見たら『遊んでいるだけでは?』と思うことも、きちんとした意図があるのです。
子どもの環境を整えてあげることも大事(環境調整)
また、療育現場では、感覚遊びだけではなく、子どもに合わせて部屋を整えたり、まわりの環境を調整しています。
子どもの環境を整えてあげることで、できることが増えたり、問題行動が減ったりするよ。
わたし自身、感覚統合を勉強したことでペン太の困り事に対する見方が大きく変わりました。
本人も、困った行動をやりたくてやっている訳ではないのです。感覚の情報が不安定で、うまくできないのです。
そう思うと、問題行動の数々もあまり怒ってはいけないな、と反省しますね(^^;)
感覚遊びの中で、感覚を育てていくことも大事ですが、ペン太の苦手さを理解し、日々の生活における環境を整えてあげることが、安心に繋がると思っています。
ペン太の場合で言うと、スケジュールボードなどの絵カードや、タイムタイマーなどの視覚支援がかなり有効です。
また、『ダメ!』が多くなってしまうので、どうしてもダメなこと(例えば高いところに登ってしまうことは危険が伴うので物理的に登れないようにしてしまうなど)は、あらかじめ対処しますが、
口に物をいれたり投げたりする行動については、全部がダメではなくOKなものを作るようにしています。
タオルは噛んでもOK!やわらかいボールは投げてもOK!
できるだけやりたいことはやれる環境をつくってあげると、ペン太も少しは満足そう(^^)わたしも以前よりはイライラが減っているような気がしています。
環境調整のお話は長くなってしまうのでまた次回に★
お読みくださってありがとうございましたm(_ _)m